こんにちは、わたりこです!
吃音歴13年の現役高校3年生です。
この記事では、吃音について初めて知る人にも分かりやすく解説していきます!
一口に吃音と言っても性質、症状の点でいくつか分類があり、吃音の原因は性質によって異なります。
自分(周りの人)が吃音かもしれないが、
吃音についてよくわからない…
と言う悩みを解決します!
本記事では以下の質問内容についてお答えします。
- 吃音の2種類の性質と性質別原因
- 吃音は治るのか
- 吃音の3種類の症状
- 吃音の特徴
何事もまず知ることが第一歩です。
それでは吃音について知っていきましょう!
吃音の性質は2種類
吃音(きつおん、どもり)とは、話す時に言葉が滑らかに出てこない発話障害のひとつです。
吃音は、発達性吃音と、獲得性吃音に2種類に分類され、
その割合は9:1です。
発達性吃音とその原因
発達性吃音の医学的特徴は以下の通りです。
- 幼児が2語文以上の複雑な会話を開始する時期に起きやすい
- 幼児期(2〜5歳)に発症する場合がほとんど(小学校以降に発症することもある)
- 発症率(吃音になる確率)は、幼児期で8%前後
- 発症率に国や言語による差はほとんどない
- 有病率(ある時点で吃音のある人の割合)は、全人口において0.8%前後
- 男性に多く、その比は2~4.1%程度
原因としては、以下のような要因がお互いに影響し合って発症します。
- 体質的要因(子ども自身が持つ吃音になりやすい体質的な特徴)
- 発達的要因(身体•認知•言語•情緒が爆発的に発達する時期の影響)
- 環境要因(周囲の人との関係や生活上の出来事)
*体質的要因(遺伝的要因)の占める割合が8割程度という報告もあります。
※参考:国立障害者リハビリテーションセンター「吃音について」
125人に1人が発達性吃音って結構多いね
そうなんです!正直、個人的にはあまり実感はありませんが…笑
これが意外に多いんですね!500人生徒がいたら4人はいるということになります。
そのため、吃音は親のせいでも育児のせいでもありません!!!
よって子供のころの吃音を親の育児のせいにして責め立てるのも全く筋違いです。
もしかしたら、お子さんが吃音持ちで、自分のせいかもしれないと思い悩んでいる方がいらっしゃるかもしれません。
しかし!!!その必要は全くないのでどうかお気に病まないでくださいね。
獲得性吃音とその原因
こちらはさらに2種類に分類され、
神経学的疾患や脳損傷などにより発症する獲得性神経原性吃音 と、
心的なストレスや外傷体験に続いて生じる獲得性心因性吃音
があり、どちらも発症時期は青年以降(10代後半〜)です。
※参考:国立障害者リハビリテーションセンター「吃音について」
私は発達性吃音なので、このブログでは主に発達性吃音について話していこうと思います。
吃音は治るのか
残念ながら、吃音の治療法ははっきりと確立されていません。
しかし、諦めるのはまだ早いです。
大切なのは、自分と向き合い続けることです。
自分と向き合い続けることで、自分に合った話し方、呼吸の仕方、調節の仕方、言いやすい言葉の選び方など、見えてくるものがあります。
それに、向き合うのは何も一人でする必要はありません。
親や先生、同じ吃音の人たち、友人など、信頼できる人と一緒に少しずつ向き合っていきましょう。
吃音の症状は3種類
滑らかに言葉が出てこないと言っても、その症状、つまりどもり方は連発、伸発、難発の3種類あります。
連発(くりかえし)
出だしの言葉を繰り返し言ってしまうタイプです。例:「お、お、おお、おはよう」
伸発(引きのばし)
出だしの言葉を引き伸ばしていってしまうタイプです。例:「おーーおはよう」
難発(つまり)
出だしの言葉を言おうとするが出てこないタイプです。例:「……、…、おはよう」
以上のような、発話の流暢性(滑らかさ・リズミカルな流れ)を乱す話し方が吃音と定義されています。※ 参考:国立障害者リハビリテーションセンター「吃音について」
大変さがイメージしづらい…
そんな方のために大変さの度合いを症状で表すと、
くりかえしが「せき」、引きのばしが「くしゃみ」、つまりが「熱」くらいになります。
私の場合、くりかえしとつまりの症状があります。
※参考:国立障害者リハビリテーションセンター「吃音について」
吃音の話すときの特徴
以下の特徴があります。
- 特定の場面で症状がよりひどくなることがある
- ことばの出だしにあると苦手な音がある
- 歌は滑らかに歌える
- 誰かと一緒に言うと滑らかに言える
- 調子に波がある
- 随伴症状がある
特定の場面で症状がよりひどくなることがある
緊張した時、リラックスした時など、人によって様々に症状がひどくなる場面があります。
私の場合は緊張すると吃音がひどいタイプで、自己紹介や国語の音読、劇の台詞などはガチガチに緊張して言葉がなかなか出てきませんでした。だいぶ克服した今でも、発表の場ではかなり緊張して吃ることがあります笑
また、好きな人がいた時はさらに吃音がひどくなりました笑
言葉の出だしにあると苦手な音がある
特にこの言葉が言いづらいと言うものがあります。
私の例ですが、さ行の言葉が最初だと苦手、あ行が苦手といった感じです。
特に吃りやすくなります。
歌は滑らかに歌える
ほとんどの吃音の人が歌は滑らかに歌えます。
理由ははっきりと分かっていません。
誰かと一緒に言うと滑らかに言える
調子に波がある
調子が良くスラスラ話せる時期と、調子が悪く、何度もつっかかってしまう時期があります。
しかし、時間だったり季節だったり、短期、長期的だったりとそのスパンはさまざまです。
私の場合、ピアノの発表会があったり、自己紹介や友達作りの季節である春が近づくにつれて調子が悪くなり、夏休みがある夏は調子がよかったです。
随伴症状がある
随伴症状とは、吃る時に見られる、吃る以外の特徴的な動作のことです。
- 体が力む
- 手を強く握る
- 足踏みをする
- 手を振る
- 自分の体を叩く
- 顔をしかめる
- 話すのをやめる
などの例があります。
私は幼稚園、小学校低学年くらいの頃によくこれらをやっていました。
中学、高校に上がっても目立たないように力んだり手を強く握ったりします。
まとめ
今回は吃音の症状、性質別種類や原因、特徴、直せるのかについてまとめていきました。
吃音はまだ解明されていない部分も多く、原因や治し方がハッキリせず、落胆されたかもしれません。
しかし、孫子の言葉に、「彼を知り己を知れば百戦殆からず」というものがあります。
まずは知ることが大事!
少しずつでいいので向き合っていきましょう!
他の記事でも吃音について取り扱っているので、ぜひご覧ください!