吃音

【吃音歴13年の高校生が解説】ことばの教室とは?内容•効果も説明

こんにちは!わたりこです。

吃音歴13年の現役女子高生です。

吃音でことばの教室ってどんなところ?

子どもを行かせようか迷ってる…

効果はあるの?

そんな悩みを解決します。

本記事の内容↓

  • ことばの教室とは
  • 吃音のことばの教室の活動内容
  • 行く時間、頻度
  • 吃音のことばの教室の効果

この記事では、2年以上ことばの教室に通った経験を基に説明していきます。

この記事を判断材料の一つとして、納得のいく決断を下しましょう!

ことばの教室とは

ことばの教室とは

発語や発音といった、言語に障害のある子どもに支援を行う場所として設けられた、通級指導教室や特別支援学級の通称です。

私の認識としては、ことばの教室は、吃音を治すのが目的ではなく、吃音との上手な向き合い方、付き合っていき方を教えることを目的としています。

私の場合は吃音、発音の両方の面で、小学2年生から4年生の間、通級指導教室のことばの教室に通っていました。

そのため今後この記事では、吃音についての内容がメインとなるのでご注意ください。

どんなことをするのか

吃音のことばの教室では、多くの教室が言語聴覚士の方と1対1で、主に吃音について正しく理解するための勉強や、他の吃音の友達との交流、発達•認知•コミュニケーションの力の育成を行います。

私の場合も1対1でした。

ちょっとこの説明では分かりにくいかもしれませんね笑

イメージしやすいように、私が行った活動内容をもう少し具体的にお話しするとこちらです。

  • 吃音とは何か、一般的な症状、話す時に現れる特徴について教科書を見ながら学ぶ
  • 毎回の自分の調子が良い時、悪い時といった調子の波の記録
  • 音読の練習
  • 他の同世代の吃音の子たちと月1回の交流

それでは、これらについて一つずつ説明していきす!

教科書を見ながら吃音について学ぶ

行き初めの頃に、教科書を先生(言語聴覚士)と2人で見ながら吃音の基本情報を教えてもらいます。


例:症状、人口割合、男女比、特徴、有名人等

吃音についての正しい知識を身につけていきます。

以下の記事の内容の多くもこの時に教えて頂いたものです。↓
吃音の基本情報についてまとめています。
よければご覧ください!

吃音の調子の波の記録

その後は毎回、先生から吃音の調子について聞かれ、記録してもらいます。

記録?それって何のためにするの?

記録は、お子さんの吃音の調子の良い悪いに、

  • どんな傾向があるのか
  • どんな要因が関わっているのか

を考察し、特徴を掴むのに役立てます。

ちなみに、記録はこのようにしました。

  1. ここ一週間の自分の吃音の調子を◎、○、△、×で表す。
  2. 「ここの場面ではうまく言えた」「最近はよく言葉が詰まってしまう」「うまく言えるようにこんな工夫をしてみた」などの報告をする。

これにより、私の場合は以下の特徴が分かりました。


•習い事のピアノの発表会や、自己紹介がある3月が近づくにつれて、緊張により調子が悪くなる。

•夏休み前後は調子が良い

•好きな人がクラス内にできると調子が悪くなる(嘘じゃありませんよ笑)

特徴が判明すると、うまく話せない時でも原因が分かっているので冷静にお子さんが自分の調子を捉えることができます。段々と自分の吃音が分かってくると、モヤモヤとした不安は少しずつ減っていくので、特徴を知るのは大事!

これらを先生が質問も交えながら聞き、記録してくださっていました。

音読の練習

国語の教科書を使って音読していきます。

この時に先生に、言い出す時の工夫の仕方を教えてもらいながら読んでいきました。

また、読む時の良くない癖や、言い出しづらい言葉も同時に指摘してもらえるので、自分の特徴をここで掴むことができます。

私は、言葉が詰まって出てこなくなると、ヤケになって力を込めて勢いで早口に読もうとする癖があったんです。しかし、そういった癖も音読の練習によって少しずつ改善されました。

ことばの教室自体は嫌じゃなくむしろ楽しい時もあったのですが、やっぱり音読だけは好きじゃありませんでした…笑

大切だということは分かっていたんですけど。笑

音読練習により得られる成果は多いです。

しかし、自分の吃音と真正面から向き合う作業なので、メンタル的には結構きます。笑

なので、お子さんが音読を嫌がっていても、無理強いせずに、優しく応援してあげてほしいです。

他の吃音の子たちとの交流

月に一回、他の同世代の吃音の子たちと交流をします。

参加者:3〜5人の児童、2名ほどの先生
      (保護者の方は教室の後ろでご覧になっていました)

時間1〜2時間

基本的にはこうなのですが、誰も来れなくて私1人対先生2人だったこともありました笑

交流会の流れはこんな感じです。

  1. 司会を決める
  2. はじめのあいさつ
  3. ゲーム(宝探し、魚すくい、イス取りゲーム、吃音○×クイズ)
  4. 吃音についてのお勉強
  5. 自分の吃音を他の子に話す
  6. ふりかえり
  7. おわりのあいさつ

吃音は、男子の方が女子より多いためか、女子は私だけしかおらず、他はみんな男子でした。

司会を最初に決めるんですが、これがなかなか決まらないことが多くてですね。笑

全員吃音の子ばかりとはいえ、やっぱりみんなの前で吃るのは嫌で。

誰か他の人やってくれ〜という無言の時間が過ぎた後、じゃあやりますって立候補してくれた人はかっこよかったです!

回数を重ねるうちに段々と顔見知りばかりになっていったので、私はようやく少しずつ司会に立候補できるようになりました。

これらは私の場合であり、必ずしもこうだとは限らないのでご参考程度に!笑

いつ、どの程度行くのか

ことばの教室には週に一回、平日に90分間通いました。

私は自分の小学校にことばの教室がなかったので、近所の別の小学校に親に連れて行ってもらっていました。ありがたいです…。

行く時間は親が先生と話し合って決めていたような気がします。

  • 月曜日の1〜2時間目に通い、学校に戻り3時間目以降の授業を受ける
  • 木曜日の昼休みに学校から教室へ向かい、5〜6時間目はことばの教室で過ごす

といったように、意外と柔軟な感じでしたね。

それだと学校の授業は欠席だったの?

いえ!通級教室に行く場合は出席扱いにしてもらえます。

効果はある?ない?

個人的には、効果はあると思っています。

理由としては、以下のメリットがあることを挙げます。

  • 吃音について言語聴覚士の先生から教えてもらえる
  • 自分の調子の波の特徴を掴める
  • 自己分析の仕方を知ることができる
  • 吃音について相談できる
  • 話す時のよくない癖を改善できる
  • 色々な工夫の仕方を学べる

これらは実際に私が感じた効果です!

治るかどうかは分かりません。

しかし、今後吃音と付き合っていく上で必要なことを学べます。あわよくば、改善する糸口を掴むきっかけになる可能性もあります。

そのため、個人的には効果があるため行った方が良いと考えます。

ことばの教室は楽しい?

個人的には別に楽しくはなかったです。笑

周りの大人たちが 行った方がいい みたいな空気だったので、「ああ、行くべきなんだなあ。でもちょっとめんどくさい」程度の認識でしたね。

吃音の知識を学んだりして、


ああこの吃音は治らないんだなあ
ワンチャン治らないかなあ
将来も吃音のままなのかなあ

という漠然とした期待と不安が少しあったくらいです。

たまには、音読練習でいつもよりもかなり調子が悪かった時などに、ヤケになってしまって何もかも投げ出したくなる瞬間があったりはしました。

でも、交流会で友達や先生とゲームする時や、その日の活動内容が全て終わった後にさせてもらったトランプやかるた、ビー玉遊びなどは好きで、

それのおかげで若干面倒くさいという気持ちを中和できてました。

それ以外の部分はまあ、めちゃくちゃ嫌と言うほどでもないですが、特に好きというのはなかったです。

当時は うーん…まあ…頑張るかー… みたいな消極的な感じでした。

それでも、お子さんの性格や先生によっても変わってくると思うので、あまり気にしなくてもいいかと思います。

まとめ

今回は、ことばの教室とは何か、吃音の人がそこでする活動内容、効果について自分の経験を基にまとめていきました。

やはり第一は、お子さんが自信を持って生活を送れることなので、ことばの教室に通うかどうかについては自分が納得できる判断をすることが大切だと思います。

よければ他の記事もご覧ください。↓

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